2020年12月 都育の地域法人協議会ニュースに 「リレーエッセイ」として、各法人の代表によるリレーエッセイ「語る」が掲載されました。その中に、さくらの園の橋爪理事長の記事が掲載されました。
障害福祉に関する思い、願い、物申したいことなど、率直につづられています。
ご覧ください。
社会福祉法人さくらの園
理事長 橋爪亮乃
社会福祉法人さくらの園(以下「さくらの園」)は、田無手をつなぐ親の会によって、昭和53年に小規模作業所として設立されました。平成15年に社会福祉法人として認可を受け、現在7種の障害福祉サービス提供事業所を運営しております。
これらのサービスは障害者を対象としていますが、障害分野の特性上、「地域理解」を重視した活動をしていることや、社会福祉法人として地域における公益的な取り組みが求められていることから、市民の方々との関わりと、企業を含めた関係機関との連携をしながら事業を展開してきました。私たちはこうした事業運営の実績やノウハウを活かし、障害分野を超えて活動のフィールドを広げたいと考えています。
さくらの園では、まず市民に向けた障害関連の事業を中心に取り組みを開始しました。市との連携のもとに、これまで障害者サポーター養成講座、パラアート制作ワークショップおよび展覧会、近隣学校での講演などを行ってきました。
また、今年度からは55歳以上の高年齢者を対象とした生涯現役応援窓口の業務を請け負っています。これは障害者就労支援センターの運営実績と、上記活動について評価を受けたことによるものです。この事業につきましては、障害福祉サービスで培ってきたノウハウが他分野でも通用するという大きな自信につながりました。
今後につきましては、障害福祉サービス提供事業所の活動の中で、コミュニティビジネスを展開したいと思っています。コミュニティビジネスとは、地域の抱える課題を地域住民が主体となって、ビジネスの手法を活用しつつ、それらを解決していく事業活動のことです。
現在、その一つとして農福連携事業を進めています。農家と事業所との連携をさらに深め、さくらの園自体が農業を始める形を目指し準備を進めています。また、この事業は高齢者の地域活動としての活用や、収穫物を利用した配食サービス、こども食堂を始めることにも繋げていくよう検討しています。
まだまだ道半ばですが、通所する利用者一人ひとりが地域で幸せに生きることの実現を目指し、少しずつ前に進んでいきたいと思います。