2015年9月10日、「生活支援ホーム世田谷」の施設長、中村義之さんを講師にお招きし、西東京市の「きらっと」で講演会を開催しました。中村さんは、利用者と共に学び、共に生活する「心に響く支援」を理念として、養護施設や養護学校の指導員、多くのグループホームの施設長を歴任され、通算35年も入所者の支援を実践されている方です。
当日はあいにくの雨台風の日で天候が悪かったにもかかわらず、保谷手をつなぐ親の会の会員のみなさん、高田馬場福祉作業所、大田区サポートセンター、生活支援ホーム世田谷の職員のみなさんが夜勤明けの方まで参加して下さり、施設長と職場の支援員の方とのいい関係をまた多くのネットワークを持たれていることが分かりました。田無手をつなぐ親の会の会員を加えて参加者は24人でした。
講演は「保護者と支援者が求めるグループホーム利用者の人生設計について」で、支援者は利用者に対して、健康を損なわない配慮、安心のできる建物内部つくり、仕事と生活の精神的両立、入所者の財産保全、人権擁護等々に取り組むことが必要であり、そのために相談支援事業所、医療機関、弁護士などの社会資源との連携が必要、さらに入所者は趣味などの活動を通じて地域に参加できるような仕組みが求められると話されました。
中村さんは、自分は利用者が自立して生活できるようにするための「生活訓練士」だと思って仕事をし、利用者の世話を託した家族・保護者に安心してもらえるようにいつも心掛けていること、自己満足な支援ではなく、利用者とその家族の心に響く支援を目指している、と熱く語ってくださいました。この熱い思いに惚れ込んで、皆さんついていかれるのだと思いました。
<社会福祉施設と消防法令の改正>
平成27年4月1日、消防法令が一部改正され施行された。改正の内容は社会福祉施設には自動火災報知設備、消防機関へ通報する火災報知設備の設置が義務付けられ、さらに施設の大きさや入所している障害者・高齢者の人数など特定の要件によってはスプリンクラー設備を設置しなければならなくなる。平成30年3月31日までに設備の設置を行わなければならない。今後、サテライト式のグループホームが難しくなる可能性がある。(中村講師の講演より)
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戸谷良司 (火曜日, 14 11月 2017 16:17)
中村さんは自分の福祉感を根底から変えた人物です。障害のある方たちに向かう姿勢は学生時代から変わっておらず、純真で軸のブレない理念をお持ちの方です。地域に根差して、対象者に寄り添う支援・・・言葉では簡単ですが実践できることは本当に素晴らしいと思います。親の会様、中村様、ますますのご活躍を祈念しております。
中村 義之 (水曜日, 14 2月 2018 04:44)
田無手をつなぐ親の会の皆様、あれからもう3年を経過してるんですね?皆様お元気でいらっしゃいますか? 戸谷氏からのコメントを見て改めて驚いている次第です。彼は東北福祉大学の下宿同じ釜の飯を食った後輩であり、現在も長野県で活躍している仲間の一人です。知的障害者の皆さんを引き連れてバンド活動をし、長野市善光寺前のパティオ大門というレストラン街の「もりたろう」という場で知的障害者就労支援とそのレストランの2階に、まさかの障害者が活躍できる場のライブハウスを造り上げた人間でもあります。長野市にお越しの際は是非イタリアンの食事も美味しいのですが、ライブハウスも見学してみて下さい。 戸谷さん、ありがとう!!!
田無手をつなぐ親の会会長 (木曜日, 15 2月 2018 10:28)
ホームーページを通してお二人がつながられたことを嬉しく思います。
ありがとうございました。